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4563  アンジェス

バイオベンチャーアンジェスは3月5日、大阪大学と共同で新型コロナウイルスの感染予防用DNAワクチンの開発に乗り出すと発表した。宝ホールディングスの子会社であるタカラバイオも協力し、DNAワクチンの構築・製造を担当する。研究開発をリードする大阪大大学院医学系研究科・臨床遺伝子治療学の森下竜一教授は、「政府や厚生労働省から支援してもらうという話をもらっている。他の大学や製薬企業にも参画を呼び掛けており、オールジャパンで取り組んでいきたい」などと語った。


記者会見する大阪大学の森下竜一教授(左)ら
 朝9時過ぎに、13時から緊急記者会見が開催される旨が伝わると、アンジェスの株価は急騰し、一時ストップ高になった。新型コロナウイルスの感染拡大に多くの人が危機感を抱いている現在。報道陣の注目度も高く、会見場には用意していた椅子が足りなくなるほどの記者が集まった。

 今回、アンジェスが開発を目指すのは、遺伝子を構成するデオキシリボ核酸(DNA)という物質でできたDNAワクチンだ。新型コロナウイルス(COVID-19)を構成するあるたんぱく質を作り出すように設計したDNAを注射で投与し、そのたんぱく質に対する免疫反応を誘導。免疫反応で作り出された抗体により、感染したウイルスを排除できるようにする。

 通常のワクチンは、感染力を失わせたウイルスや、抗原となるたんぱく質そのものを投与して免疫反応を誘導するが、DNAワクチンはたんぱく質の設計図を投与するイメージだ。DNAワクチンだと、製造時にウイルスそのものを使用しないので製造時のリスクが避けられる。また、たんぱく質抗原を用いたワクチンに比べても、短期間に製造・供給できるという利点がある。しかも製造コストも安価で済む。

 森下教授は既に厚労省国立感染症研究所の協力を得て、COVID-19の「Sたんぱく質」と呼ばれるたんぱく質の遺伝子情報を入手。既にDNAワクチンの設計は完了し、タカラバイオの製造施設で製造に着手していることを明かした。動物に投与して抗体が作られるかはこれから確かめることになるが、今後、4週間程度かけて製造した後、動物実験で有効性と安全性を確認し、「6カ月程度で臨床試験をできるように準備したい」(森下教授)などとした。

 Sたんぱく質に対しては抗体ができにくいという報告もあるが、森下教授は「通常2回接種するところを、3回、4回と接種回数を増やせば抗体を誘導できる可能性がある」と説明し、DNAワクチンに対する期待を示した。

 安全性はどうか。実はアンジェスの提携先だった米バイカルがこれまでに様々な感染症に対するDNAワクチンを作り、臨床試験などを実施してきた経験がある。「これまでに1400人以上に投与されてきたが、安全性の問題は報告されていない」と森下教授は強調した。なお、バイカルは19年に別のベンチャーに買収されたため、今回のプロジェクトには参加していない。

 供給量が気になるところだが、タカラバイオの峰野純一取締役専務執行役員は、「現在はまだ小規模の培養装置で製造している段階だが、それで数百人に治験をできるぐらい作れると聞いている。20年1月に本格的な操業を開始した新しい施設があるので、そこで作ればかなりの量は作れる」などと話した。

 もっとも、6カ月後に臨床試験が実施できるところまでこぎ着けたとしても、通常のワクチンと同様の考えで開発を進めていては承認までに年単位の時間がかかる可能性がある。「臨床試験をどうするかなどは、これから各国の規制当局との話し合いが必要だ。最適な方法を選んで開発を進めたい」と森下教授は説明。既に政府関係者などと接触していることを明らかにした。

 これまでにSARSエボラ出血熱ウイルスなどの流行に対して米ベンチャーなどがワクチンの開発に乗り出しても、開発が完了するまでに感染が終息して実用化には至らなかったというケースは多い。だからこそ大手製薬企業などはワクチンの開発に二の足を踏んできたという実態があるのだろう。

 また、DNAワクチンにより動物体内に抗体を作れると確認できた場合、「ウマなどにDNAワクチンを接種して体内に抗体を作らせて、抗体を多く含む血清を重症者に投与する抗血清療法に利用できる可能性もある」として、森下教授はDNAワクチンと同時に血清製剤の開発も提案した。

 今回はアンジェスタカラバイオといったベンチャーが手を上げた格好だが、まだ資金的な裏付けなどはない状態だ。開発が完了するまでに流行が終息すれば、最後までたどり着けない可能性はある。

 ただ、それでもDNAワクチンの可能性を検討しておけば、次のウイルスの大流行に対する備えにもなるだろう。もちろん、DNAワクチンだけでなく、その他のワクチンや治療薬の可能性も含めて、感染症に対して様々な武器を用意しておくことは重要だ。遺伝子検査を巡って後手後手に回った対応を繰り返さないためにも、こうした民間によるワクチンや治療薬の研究開発の取り組みを支援していくことも政府の重要な役割といえるだろう。

気になる銘柄1

7065 ユーピーアール

ユーピーアールは、パレット・物流機器のレンタル事業を軸に、物流IoT事業やアシストスーツ事業など、多角的に展開領域を拡大させている

4月14日取引終了後に発表した20年8月期上期(19年9月~20年2月)連結決算で売上高62億1800万円(前年同期比10.8%増)、経常利益7億7000万円(同46.7%増)に拡大したことが好材料視され、株価は一時前日比500円高の3060円とストップ高に買われる場面があった。

トラックドライバー不足を背景にレンタルパレットの需要が引き続き高水準にあるなか、保管用レンタルパレットが堅調に推移したほか、家庭紙メーカーで共同利用・共同回収の動きが活発化したことで輸送用レンタルパレットも好調だった。決算補足説明資料の中で「新型コロナウイルスの影響は軽微」としたことも評価材料となっており、今後更なる業績拡大を期待している。

ピンチをチャンスに!!

新型コロナウイルスの感染拡大で大荒れとなっている世界の金融市場。4月7日には政府が7都府県を対象とした緊急事態宣言を発令したことから、多くの国民は休業・自粛・リモートワークなどで家にいる時間が増加。普段は本業で忙しい副業投資家にとっては、絶好の投資環境が整ったとも言える状況です。このチャンスをどうすれば最大限に活かせるのか。その答えのひとつは、成功者の投資手法を学んでそのまま取り入れることにあります。

新型コロナウイルス感染拡大によって世界が混乱の渦に入っています。株式市場はブラック・マンデーやリーマン・ショック級の下落となり、あらゆる金融市場が過去最大の暴落波乱相場となる可能性が出てきました。

乱高下する相場に個人投資家の動きも控えめになってきたかと思いきや、この暴落相場を絶好の投資チャンスと捉え、V字回復を見越していまのうちに仕込もうと多くの投資家たちが鼻息を荒くしている状況です。

個人投資家が自分で集めた情報だけを頼りに利益を出し続けるのは非常に難しく、プロ投資家にカモにされてしまうケースが後をたちません。今が投資チャンスと気づいて動きだした投資家たちも、正しい情報と投資手法を手に入れて初めて利益を出せると言えるでしょう。

これから、私が様々な視点から今後業績および株価が上がるであろう銘柄を紹介していけたらと思っています。